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光琳ふたつの金屏風
東京・ニューヨーク百年ぶりの再会
彼はなぜ
橋を描いたのか

根津美術館の国宝「燕子花図屏風」と、ニューヨークのメトロポリタン美術館に所蔵される「八橋図屏風」
「八橋図屏風」は尾形光琳が同じテーマを、同じ六曲一双屏風に、10数年の時をおいて描いた作品。
いまは遠く海をへだてた2点の作品を、およそ100年ぶりに一堂に展観。
光琳画の軌跡を目の当たりにできる待望の展覧会

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会場には光琳の燕子花が3点
それぞれ年代が異なって描かれたもの。

それぞれ創意工夫がしっかりとしてあって感心する。
違い棚の下の襖絵であったろう初期の作品は八橋を違い棚に見立てのではという。
根津美術館所有の「燕子花図」は少ない色数・型紙を利用してパターン化された燕子。
配置も斬新。八橋は描かれていないものの自分があたかも八橋に建っているかのよう。
そしてメトロポリタン美術館所蔵「八橋図」
図録や絵葉書の折り目の無い襖絵にものすごく違和感があったのだけれど
実際屏風をたてた状態で作品を見てみるとどうだろう。
遠近があるかのように左から右にかけてぐっと3Dをみているかのような感覚になった。
きっと入り口は作品を左から見るようなところにあったと思う。
ちゃんと見るポイントがあったんだ!と確信。
にやーっとしてしまった。

観る人観る人きっとベストな立ち位置は違うと思う。
これNHKでやって欲しいなと思った。

「八橋図」の右隻 第五扇 一番斜めに八橋がかかっている図
橋の上に空間があるにもかかわらず燕子花がぷっつりと途絶えているのにも違和感というかひっかかりがあった。
しかし
左隻の第六扇あたりから観て見ると
俯瞰からすーっと右隻にかけて画面奥に橋がのびている!
す・・・すごい。

takさんのこの目線です!

弐代目・青い日記帳 「KORIN展」記事内参照

もう少し一歩前くらい(右隻の第六扇がまったく見えないくらい)
ここが私のベストな鑑賞ポジション★

本当に見比べられることのできる贅沢。
花びら一枚にしても花弁に一色足すだけでとても優しい風合いに。

この作品を観ているとどっちが好み?っていう会話も多く聞いた。
自分はやっぱり「燕子花図」
マクロで楽しめるというかこんもりとした花びらの盛り上がり
ひょろっと伸びた葉など好きポイントがとても多いから。
10年後どうして橋を描いたのか。
ひとつは橋は描けと言われたのかもしれないし
いかに屏風の中に空間をひろげられるかチャレンジしたのか
いろいろ思ってしまう。

この2屏風以外にも
右上からずばっと左下に季節の花々をあしらった「夏草図屏風」も良かったし「白楽天屏風」もすばらしかった。
まぁ昔は全て右から始まりますからそれが当たり前だったのだと思うのですが
どうも左上から右下への視線誘導が身についてしまっているのかとても新鮮。

常設の作品を鑑賞してお庭もひとめぐりして
若葉かおるさわやかな空気をすってまったりしてきました。

初夏を感じる茶道具もすばらしかったです。
鼠志野はやっぱりいーなー。など。

年に何回も行く美術館ではないのでほんと貴重な作品を観られて幸せでした。

それではお庭の写真をどーぞ。