1950年代後半から今日にいたるまで、写真の第一線を走りつづける篠山紀信(1940ー )。

「写真力」とは何か?篠山は「写真の力が漲った写真」であり、撮られた者も、撮った者も、それを見る人々も、唖然とするような「尊い写真」だと言います。
篠山の主戦場である有名人のポートレートを中心に、50年間にわたり撮影されてきた写真の中からとびきり「写真力」のある作品約120点
巨大な展示空間にあわせダイナミックに引き伸ばし、新たなストーリーのもと紹介
篠山紀信展 写真力
篠山自身が「写真の神様が舞い降りてくれた」と認める決定的なイメージが、半世紀におよぶ時を越えて一堂に会する今回の展示
写真というメディアに内在する強力なエネルギー 
知ってる知らない人・生まれてない時代。
生きてきた時代や社会との結びつき。

これがアートか写真芸術かどうかはさておき
目が覚めるというか
いろいろハッとする瞬間がたくさんあったのは確か。 
大きくプリントすることでそれぞれ被写体の力を増して何かそれ以上のパワーをもって迫ってくる展示だった。 
ただ大きくしたからといって
良い写真かどうかなんてわからないもの。

でも
その写真に写っている人のもつエネルギーというかオーラが写っているとしてれば・・・・
それは写真の大きさに比例してみているかのように巨大なものになっていく。

有名な人であればあるほど
その人の思い出やら知ってること、情報が電気信号のように流れ出す。 

記号を見ているようだった。
脳の引き出しを次々と開けていくかんじ。

そんな展示なんて今まで無かったからちょっと怖かった。

フォトショップなんか無い時代に
こんな見事な合成あり?って思うのもあった。
どうやら
シノゴを3〜4台設置してその後合成しているらしいとのことだった。
ゴクミの多重露光なんかほんと不思議。

撮影技術も瞬発力・集中力・・・・
全ての写真すべてに「これが写真力だ」といわれている気がした。
最後の篠山貴信のキャプションに納得。 

面白かったのは ディズニーランド・力士の集合写真
ディズニーランドの写っているキャスト全員の完成度が恐ろしい。
後ろの後ろのキャストの方まで笑顔。
どんな集中力だろうか。撮るほうも撮られる方も・・・・
それに比べて力士の中にはちょっと集中力切れてる??ってひとも。
腕組みはきっと無のはずなのに、ひとりだけ?腕組みが・・・・(笑)

横綱が若乃花と曙の時代なので、懐かしい人もいたり。
けっこう面白かった。

それと
活躍されている・輝いている方の写真の中に
森光子・中村勘三郎さんが居るのがちょっと辛かったなぁ。
満島ひかるちゃんの幼いときの可愛い写真もなんか良かった。

田中一光が構成したシノラマニッポンも気になった。
http://www.book-komiyama.co.jp/booklist_detail.php?item_id=37159