全然タイプの違う作品をふたつ見てきました。

Raum1F (表参道)
田尾沙織 写真展「ビルに泳ぐ」
2013年1月14日(月)〜1月27日(日)
12:00〜20:00(会期中無休)
http://www.raum1f.jp/access/

ギャラリー冬青 (中野)
加納 満「RICALCO」 風景を翻訳する
〜1月26日(土)

カラーとモノクロ
東京とイタリア
まったく違うけれどどっちも良かったです。
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田尾沙織 写真展「ビルに泳ぐ」

同じタイトルの写真集が出ていて収録された写真が展示されていて
余白がない大きいサイズの作品がとっても良かった。
少し一歩引いたさめた目線というか。
近くも遠くも無い距離感にドキッとさせられる。
これが都会の距離感ってやつなのかも。

都会の表でも裏でもない「ん?」とした風景
とくにDMの水槽のアジや鉄柵につかまる子供2人の写真はずっとみていても飽きない
なんか気になる存在だった。

場所わかりにくかったけれど
ちょっと行ってみるのもあり!

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加納 満「RICALCO」 風景を翻訳する

タイトルの「RICALCO」はトレースするという意味のイタリア語
まず日本語の「翻訳」という言葉がまずあってそこから近い言葉を捜したら「RICALCO」にいきついたのだとか。

タイトルにはならなかったけれど
「風景を翻訳する」って言葉がとってもカッコイイなぁと思った。
それなら自分のフィルターを通して最大限に表現しているっていう意味にもつながる。

マットな分厚い印画紙に異国の街がプリントされている。
どこか、スペインとか南米っぽい雰囲気を感じて場所を尋ねるとイタリアだった。
イタリアなんだぁとあまりすとんとその土地と写真が結びつかなかったのがとても不思議だった。

街頭の明かりに照らされた石畳
カトリックの教会

どこかしっとりとしていてロマンチックな雰囲気があって
ずっと見ていられる気がした。

黒いマットも写真に奥行を与えているよう。

なぜか加納さんは自分の名前と2B・PIPPO・ワンテンと不動産というキーワードを覚えていて
いろいろ話が弾んでしまった。
ひさしぶりに自分の名前を褒めてあげたくなった。
それは予断として明日25日(金)はクロージングパーティーとのこと。
行ける方はぜひぜひ。

とっても写真を愛している素敵な方でした。
キャプションの最後に
<重要なことは、素晴らしい原作に巡り会うこと、そして僕のすべてを使って最適な言葉を選び出すこと。>と書かれていた。
自分の視点と思考が写真をつくるですよね。
勉強になりました。