「DOMANI・明日展」は、文化庁の芸術家在外研修(新進芸術家海外研修)制度により海外研修を行った作家が、研修やそれ以降の活動の成果を発表する展覧会。
DOMANI・明日展2013
▼今回の出品作家 派遣年度順(ジャンル)★知っていた作家 
曽根裕(彫刻)★
米正万也(アニメーション・実験映像)
塩田千春(現代美術)★
神彌佐子(日本画)
橋爪彩(油彩)
行武治美(ガラス造形)
澤田知子(写真)★
糸井潤(写真)★
平野薫(インスタレーション)
青野千穂(陶芸)
池田学(現代美術)★
小尾修(油彩)
知っている作家がだいぶ多かったのだけれど
観れて良かった!というのが少なかった。

観れて良かったのは
・澤田知子「Sign」 
・塩田千春「大陸を越えて」
・池田学の卒業制作 「存在」
・行武治美

糸井潤さんの写真も楽しみにしていたのだけど
銀座ニコンでみた以上のものが感じられなかったのが残念。
なんだろう。プリント方法が変わったのかなぁ。
映像作品もあって心拍音が切り替わる風景についていた。
それはちょっと良いなぁって思った。
北欧は日が沈まない日があったり逆に日が昇らない日もあって
不思議なところだなぁと思う。

澤田知子の「Sign」はハインツのケチャップのラベルが言語別に貼られたもの。
さてこれはひとつひとつ商品かいなか。
調べてみるとひとつの商品に56言語のラベルを張り替えて撮影しているという。
ラベルが違うと味も違うのではないかと思えてくるけれど
中身は全く一緒。
ウォーホルの増殖していくイメージとは違って本物は何か?っていうことを考えてしまった作品。
やられた。

塩田千春の「大陸を越えて」
靴が運命に逆らうようにどこかに行こうとしているようにもみえるし
絆でつながられている様にもみえる不思議な作品。
観たかった作品だったからちょっと観れて感動。
赤い糸は運命でもあり生きている証血管でもある。
撮影かのうだったのでいくつか写真を撮った。
どう映っているかが楽しみ(フィルムで撮っているので少し時間がかかる)

池田学の「存在」は卒業制作時の作品
池田さんの画集が発売された時の記念トークイベントで
学生時代は山登りやスキーに勤しんでいたっていうエピソードを聞いていたので
その当時の好きなものが盛り込まれた作品に吸い込まれた。
新作も展示してあったのになぜか一番古い作品に引き寄せられた。
少しずつ変化はあるけれど基本の根っこは変わっていなくて最初からこうだったのだと驚いた。
池田さんの作品は増殖して重ねられていくペン独特の筆致が気持ちよく
白く塗りのこされた人や鳥の抜けの画面のちらばりが秀逸。
時間がものすごくかかるのは承知だけれど
やっぱり大きい作品が観たいと思う。 

行武治美さんの作品は撮影していて楽しかった。

今回は撮影可能ブースも多かったからちょっとそっちに気が行き過ぎていたなぁと反省。
平野 薫さんのくもの巣も見逃してたのをさっき気がついたり・・・。

しかしながら、
話題のスーパーリアリズムの小尾 修作品も観れたし
橋爪彩のなんか気になる怪しい赤い靴たちも少し塩田千春とリンクしていて面白かった。