7日(金)都写美 畠山直哉展
Natural Stories ナチュラル・ストーリーズ
アーティストによるフロアレクチャーに参加した。

一度観た展示を逆周りで一周

あれ。
気に入っていた作品がなんだかただの工事現場の写真に。。。
見れば見るほど最初の感動がうすれて普通の写真に思えてしかたがなかった。
なんだか今日はおかしいおかしいと思いながら
アーティストトークに突入。

ブースごと数点の写真をメインに
意図や当時の思いを畠山さんが語っていく。
館内は人であふれる中
あわてることも無く淡々とマイペースに語っていく。

何度も展示をぐるぐると回って欲しいと
はじめと終わりの空間はくぎらず空けたという空間構成
観ていくうちに写真のかんじ方が変わっていくはずと畠山氏

実際に前回とまったく違うところに目が行った。
その話を聞いて
今日かんじた違和感はおかしくもなんともなくて
変化していく写真でもあるのだとあらためて思った。

出来事は偶然でも撮ったものには意図があり
なにかしらシャッターを押させたものがある。
展示している作品も位置も構成も全て意図がある
そういいきる畠山氏

全てということばがとても重く
畠山さんのもっている写真の大きさ・強さはそこなのかとかんじた。
作者の思いを聞くことで展示作品全ての理解につながっていく
やはりアーティストトークは聞いて損は無い。
勉強になる。

陸前高田の写真で
地元の震災前の写真と重なる風景がいくつかあって
混乱の中でどうして同じ場所を撮ることが出来たのか
展示の構成などそこまで構想は無かったはずなのにとその点がとても不思議だったのでけれど

お祭りの写真や花火の写真は好きでよく見ていたとのこと
でも発表する写真では無いと思っていたそう

それがこんなかたちで発表するとはほんと何が起こるかわからないものだ。
山になったガレ木は8月に撮ったもので
だんだんと湿った木材が乾いて砂埃となって廃棄物になっていく様はなんともいえない思いがあるよう。

ひとつひとつの風景・写真にも思いをこめて
真剣にとりくんでいる畠山氏

新発田の吉原さんもまじめな人とおっしゃっていたけれど
まさに「まじめ」な根をもっている人だなと
トークも時間いっぱいきちんと話す姿勢も聞いていて気持ちがよく
聞き入ってしまう。

質問をすれば目をみて応えてくれる。
おバカなことでもさらっと応える姿勢にやられてしまう。

ほんと行ってよかった。